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{ 事例の内容 }
退職時に一定の基準によって算定される金員の支給が繰り返された場合、その金員の支給は確立した慣行と認められ、労働契約の内容となっていたとされた事例
{ 判決の要点 }
・退職金支給基準作成の経過と基準に基づく退職金の支払
1.被告会社の就業規則等には退職金の定めはなかったが、経理担当者Aが数年前に他社の退職金支給基準を3、4例選び、被告会社の代表取締役に示して退職金支給基準を明確にするよう進言し、これに基づき被告会社は退職金の支給基準を、以下のように定めた。
①勤続1年未満は不支給
②2年未満は退職時の給与1か月分
③2年以上は勤続年数から1を引いて退職時の月額給与を乗じる
④端数月は切り上げる
これを定めたことにより、従業員は上記の基準で退職金が支払われることを知ることとなった。
2.被告会社は上記基準に従い、基準を定めた時期以降に退職した従業員B他3名に退職金を支払い、また2名には資金不足のため、支払いを約したことが認められる。
・会社に主張と退職金支給慣行の成立
被告会社が従業員の退職時に支払った金員は、餞別金ないしお祝い金であるという被告会社代表取締役の本人尋問結果は信用できない。
上述の事実によると、被告会社には名文の退職金規定は存在していなかったが、上述認定した基準に基づく算出方法で算定した退職金が支払われており、当該基準による退職金の支給は確立した慣行となっていたと認められるから、当該慣行は被告会社と原告らとの雇用契約の内容となっていたと認めるのが相当である。
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